「安い時に株を買って高い時に株を売れば儲かる」というのは誰でもわかることですよね。
しかし、これがなかなかうまくいかないもの。
勝ったら株価が下がったり、売ってから値上がりしたり…..
プロのトレーダーでもなかなか勝てないのですから、一般の個人投資家ではなかなか勝てません。
インサイダー情報でもなければ、なかなか良いタイミングで売買するのは難しいものです。
そこで、この「安い時に株を買って高い時に株を売れば儲かる」というのをあきらめて、毎月(あるいは毎年、毎週)定期的に同金額の株(あるいは投資信託)を買うのがドルコスト平均法の原理です。
同じ株数を買うのではなくて、同じ金額を買うのがミソで、同じ金額では安値の時にはたくさん買えて、値上がりすればそれだけ儲かりますし、高値の時には少ししか買えないので、値下がりしても被害が小さくて済みます。
普通の国では、長い目で見ると物価上昇率程度は株価も上昇しますので、ドルコスト平均法は物価上昇による資産の目減りを防ぐ良い方法ですね。
通常の上場銘柄は売買単位が大きいので、日本の個人投資家がドルコスト平均法を利用するには、1株から売買できる単元未満株を利用するか、投資信託を買っていくのが良いでしょう。
投資信託の中でもインデックスタイプの投資信託を買っていけば、まさに長期的な株式市場の上昇パフォーマンスをそのまま享受できることになります。
ただし、テーマ別の投資信託の場合には、長期間そのテーマの株式の価格が低迷した場合、ドルコスト平均法でもリスクがあることを理解する必要があります。
「この会社はこれから業績が大きく伸びる」ということが確実な場合は、単元未満株で毎月買う、あるいは単位株数を毎年買い増すという方法もありますが、業績見通しが外れた場合や、現時点の株価が割高すぎる場合には、大きな損失を被る場合もあります。
また、ドルコスト平均法は、小額に分割して何度も購入することになるので、購入手数料や消費税を過大に支払うことになってしまいます。
さらに、ドルコスト平均法の最大の問題点は、「いつ売ればいのか」という質問に対する確実な答えがないことでしょう。
この質問に対する1つの答えは、じつは「資金が必要になったとき」というものです。
それなりの資金が必要にならなければ死ぬまで持っていればいいのです。
ただ、子供たちに遺産相続されるときには、「換金して分割するか、株や投資信託のままで分割するのか」という問題は残りますが。
それくらい長期目線で考えた投資手法がドルコスト平均法なのです。
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